スピニングリールは絶対防水できないという宿命を持っています。

みなさんこんばんは!リールメンテナンスドットコムの内田です。

本日は、「スピニングリールの絶対防水できない宿命」というちょっと踏み込んだ内容です!

シマノはXシールド、Xプロテクトという防水機能、
ダイワはマグシールド、マグシールドベアリングという防水機能を備えているのは皆様ご存知のところです。
どちらも賛否両論、「本当に防水完璧なの?」という声をよく耳にします。
確かに、10年前、20年前よりは防水性能、防錆性能どちらも格段に上がりました。
それでも、どうしても水の侵入を防げない場所というのが存在します。

まずは、こちらの写真をご覧ください。

 

 

機種は、ダイワの10ソルティガ。

いわゆるローターナットと呼ばれる部分のベアリングが錆びているのがわかりますでしょうか。

 

ソルティガのような大型リールに限らず、2500番、3000番台のリールでも、このローターナット部分のベアリングが錆びていたり、塩がみしてゴロゴロしているものはよく見かけます。交換も多い箇所です。

このリールはたまたまダイワですが、シマノはこの部分より下にXプロテクト、ダイワはこの下にマグシールドが入っています。

いわゆる「ワンウェイクラッチ」という正転逆転切り替え部分の上、つまりこの回転枠(ローター)より下にメインの防水機構が入っているということになります。

ローターナットのベアリングに不具合が出ると、ロータが回転するときに音が出たり、ゴロゴロ感が出たりします。

この部分は各社のシールド機構が入っていないところなので、ある意味仕方がないのですが。。。。。

 

では、次の写真をご覧ください。

 

同じリールのピニオンギヤの下に入っているベアリングを工具で指し示している写真です。

このベアリングも錆びてゴロゴロしていました。

写真では、メインギヤの横のベアリングも錆びており、塩分結晶が出来ていることも見ることができます。

あれ???

 

これって、シールド機構の下ですよね。しかも内部に塩水が入って結晶もできているようです。

 

ですが、

 

写真には写っていませんが、ワンウェイクラッチも無事でしたし、このベアリングより上にもう一つベアリングがあるのですが、このベアリングは無事でした。
つまり、シールド機構はどうやらちゃんと機能しているようなんです。

実際に、ダイワでマグシールドのマグオイルが抜けてしまったリールも経験したことがありますが、ピニオンギヤの上部のベアリング、ワンウェイクラッチ含め、内部への水分侵入がひどく、大変なことになっていました。

 

では、このメインのシールド機構は機能していても、なぜ一部の部品に水分が到達してしまったのでしょう????

 

 

答えは、メインシャフトです。

今回はたまたまダイワのリールで例を出しましたが、シマノもダイワもこのメインシャフトを伝わって入ってくる水は絶対に防げないんです!!!!
正確には、スピニングリールの構造で、絶対に「防水できない部分」であるということなんです。。。
この先将来も、物理的に防水は無理な場所であると言えます。
厳密にいうと、このメインシャフトだけではなく、浸水してくる場所は何箇所もあります。

このお話はまた後日に。。。。

 

 

リールの完全防水なんてありえないという事実は、本当は「当たり前」のことなんですが、メーカーさんの売り文句に惑わされてしまっているユーザーさんも少なくないと思います。

でも冷静に考えてみてください。身の回りの家電製品や、車、色々な道具でもちょっと似たようなことはありませんか?

釣り具でも同じことだと思います。

 

時々ブログやお問い合わせのお返事でいうことがありますが、

個人個人の要望を100%実現できるリール、いえ釣り道具はないんですよ。。。。

 

それよりも、道具の特性や特徴、今回のような「逃げなれない物理的な宿命」を少しでも多くのアングラーが理解できるようになれば、

もう少し道具とうまく付き合えると思うんです。

そして、弊社だけではなく、メーカーさんも「定期的にオーバーホールを」とうったえておられる意味が少しはわかっていただけるのではないかなぁと思う毎日です。

リールメンテナンスドットコム 内田